021 工作机上 引出し II

前回に引き続き、工作机の上の壁面造付け戸棚の引出しです。引出しにはそれぞれラベルがついていて、「ワイヤー」、「非金属 麻ヒモ ゴム足 アスベスト等」、「モーター」、「強電 I パーツ AC・家電」、「ジャンク I」、「弱電 II パーツ スイッチ・ジャック」、「配電具」、「弱電 III パーツ」、「センバン 附属品」、「ホイール」、「強電 II パーツ トランス」、「配電線」、「パイプ」、「HO パーツ」と記されています。








「強電 II パーツ トランス」とラベルがはられている引出し。


「弱電 II パーツ スイッチ・ジャック」

「HO パーツ」鉄道模型用のレール等が収納されています。



030a 工作机上 引出し・工具類

工作机の上の造付け戸棚に引出しが並んでいます。そのうち3つの引出しには「雑ネジ」­「素材 センバン」「弱電 I パーツ」という手書きラベルがついています。中にはさまざまなボルト・ナット類、ボリ­ュームや抵抗器などのやや小さめの電気部品、大辻清司自身が時計旋盤で自作したと思わ­れる多数の金属部品が入っていました。引出しの下にある吊り下げ状の工具置き場にはハ­サミやニッパー、試験管バサミにいたるまでさまざまな用途の「はさむ」動作で使用する­器具がきれいに並べられていました。








「雑ネジ」と手書きのラベルに記された引出し。


中には電気部品などが収納されていました。こちらはボリューム(可変抵抗器)


電子回路基板。ほかの機械から取り出されたものでしょうか。


蒸気機関車模型の車輪と思われる部品もありました。



016c 東本棚 雑誌 III 表4広告

戦時中の『報道写真』および『写真科学』の表4(裏表紙)広告は国威発揚のプロパガン­ダとなっていました。小西六写真工業、富士写真フイルム、オリエンタル写真工業の三社­が広告を出していますが、昭和18年(1943年)になると対戦国の「敵性語」を自主­規制する風潮をうけ、「オリエンタル写真工業」は「東洋写真工業」に社名変更していま­す。敵性語は法律で禁止されたものではなく、あくまで民間での運動だったため、対応す­る日本語表記がない「フィルム」という用語はその後も使われています。








昭和十八年十二月一日発行の報道写真第三巻。戦争国債の購入を呼びかけるプロパガンダ広告です。


この頃から各メーカーの広告も戦時色が強まってきます。「写真も戦闘配置に」小西六写真工業株式会社


「燦たり!戦果 一瞬の確保 不滅の記録」富士写真フィルム株式会社


「生活即戦争 戦力増強へ」小西六写真工業株式会社


敵性語を自主規制する風潮により現在のオリエンタル写真工業は東洋写真工業株式会社に社名変更していました。
「決戦は空だ 君よ今こそ空へ征かう」東洋写真工業株式会社